とけいそう
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垣間見えたベトナム

 3回目のベトナムにして、わかったこと・驚いたことがありました。
それは、ホーチミン以外の北への首都ハノイを含む地方都市の貧しいことと貧富の格差の大きいことです。そしてそれを説明したり具体的な話をしてくれたのが、現地添乗員のガイドさんたちでした。
 南部ホーチミン2日間タオさん、中部ホイアンとフエの4日間フンさん、そして北部ハノイとハロン湾3日間はハイさん。3人は30代後半から40代前半で、ベトナム国民の平均年齢27歳(ちなみに日本は50代後半と聞きました)の若さから言うと彼らは、人生後半の中年に達しているとそれぞれの自己紹介でした。
 ベトナム国民の平均寿命は70歳と政府は発表しているが本当のところは、男性は60歳ぐらいと、これも彼らが言ったことです。
社会主義共和制下で、たとえ日本語で日本人のツアーでも、これほど自国の実情を暴いてても大丈夫なのかと思いました。
 今回のベトナムは、「ワンランク上の旅・ノスタルジックベトナム世界遺産紀行9日間」、私たちツアーの参加者は20名、平均年齢69歳と聞きました。
 貧富の格差は「賄賂社会」その原因は公務員の低賃金。初任給2万円で、共同トイレ、キッチンの家賃が1万円、残り1万円では屋台の朝食フオー(ベトナム風うどん)しか食べられない。しかし人件費が安い国として、中国を引き上げた外国企業インフラを導入するために賃金は上げられない国策上、賄賂は周知の事実で公務員新人から始まって、上級役人や官僚は別荘を持つほどの格差、農業国であるため大半の庶民はただただ辛抱して劣悪な日常環境、教育、医療、福祉は日本とは4〜50年の差がある、たしかにその頃の日本の地方都市よりまだ遅れているのではの印象でした。
 ホーチミンはむろん、東シナ海ビーチ沿いのホテルは本当にデラックスでしたが、外の世界とは全くの別天地だったのです。
 古都ホイアン、ハロン湾など世界遺産の景観は素晴らしかったのですが、私は別のベトナムを知りました。

記:伊坂 幸子   


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