とけいそう
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何でも削減の世相ですが
オーケストラの皆さんには、演奏活動に専念出来る環境を


 京都、大阪のホールで開かれるクラシックコンサートに良く行くのですが、時には良い席のチケットが上手く取れなくて、二階のバルコニー席から聴くこともあります。
舞台の真上からオーケストラを横の角度から見る、この席に最初は不満でしたが、実際にこの席で聴いて(見て)みると、意外と面白いのです。
正面の一階席では味わえない楽しみが色々あります。
 例えば指揮者の表情、動きが前から見ることが出来たり、指揮者に対するコンサートマスターの弦の動きが分かったり、ピアニストの手元が見えたり、特に楽しいのはオーケストラ後列に位置している、打楽器の奏者の動きを見ることです。
 一人の奏者が小太鼓、トライアングル、シンバル等の複数の打楽器を受け持って忙しく場所を移動して、時には一曲の演奏のなかで一回しか出番のない楽器のパートを正確に打ち鳴らす姿は、バイオリンの様な派手さはないものの、感動ものです最近は地方自治体の予算削減の煽りを受けて、オーケストラも経営面での自助努力をされていて、コンサート開始前の指揮者による曲目の解説や、休憩時間のロビーコンサート、終演後の会場出口での団員の見送り等、涙ぐましい努力をされていますが、オーケストラの皆さんには、演奏活動に専念出来る環境を作ってこそ、素敵な音楽が世に広がるのではないかと思ってしまいます。

記:K・T   

オーケストラー 昼顔

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