とけいそう
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自然観察日誌
うりんぼ


 一昨年10月頃だったでしょうか、塚脇のかじか荘と西の川原橋の間の芥川の中洲に、猪のうりんぼが棲みつきました。
 毎日土手を散歩する人が集まっていれば、必ずその前の川床に土を掘り起こして何かをむさぼり食う猪がいて、「可愛い、可愛い」と人気でした。猪は生後3・4ヶ月まで横縞模様があり、山の中で外敵に見つかりにくくする為と言われますが、川床にいるうりんぼはかえって存在がはっきりしていました。お正月頃は少し横縞が薄れ、丸々と太って写真のごとくすやすやとお昼寝、なかなか和やかな景色でした。
でも農家の方は勿論の事、すぐ横で家庭菜園をする私達には戦々恐々でした。
すでに山側の黄金の里では猪やアナグマの被害がでていました。
ある日幸いなことに川原に降りた犬に追いかけられて、猪突猛進(いや逃走)して姿がみえなくなりほっとしていましたのに、1・2週間もすればもと通り、同じ場所に戻ってきました。その中、お菓子やパンを与える人が出てくる始末。その頃マスコミでは全国の被害を報道していたからでしょうか。通報があったのか警察が動き出し、猟友会の人も出て遂にうりんぼから成犬ならぬ成猪になった猪は川床から姿を消しました。
手負い猪(ておいじし)果てし所へ 手を合わす人間と野生動物が共存出来る方法はないものでしょうか?最近聖ヶ丘の奥の山辺付近で数頭の鹿を見たというニュースを聞きました。
鹿さん〜神峯寺周辺より下の人里に下りて来ないで !

S.U   

うりんぼう