10月中頃、家庭菜園の隣人の区画から珍しい房が垂れ下がっていた。
粟か稗(ひえ)か確かでなく、調べてみると粟。
草丈約150p、色は橙と茶色の間、葉はすすきのようなイネ科。
古来より五穀豊穣を願った中で庶民にとって一番大事な穀物であったらしい。
何しろ庶民は米など手の届かぬ穀物で、普段は粟と稗と黍(きび)の粥、たまに米を少々入れることもあった。
五穀豊穣とは「米」「麦」「粟」「黍(稗の説も)」「豆」、奈良時代には「麦」を「大麦」「小麦」、「豆」を「大豆」「小豆」と分け、七種(ななくさと読む)の穀物と呼び、平安時代に春を待つという季節感も加わり、七草の字も内容も変わってきた。
"あわおこし菓子""粟餅""濡れ手で粟""粟焼酎"・・・
結構良いイメージの植物がエノコログサを原種とするとの説明にちょっとイメージダウン。
腎臓の働きを良くしたり、低カロリー食で見直されている存在でまたイメージ上がる。
栽培している隣人に利用方法を聞いてみたい。
2017年10月13日
記: 上村 サト子
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