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あけびの花


最近は里山が少なくなったので、自然に見つける事は殆どなくなった。
むしろ秋の風物詩のようにスーパーで見かける方が多い。
茎は蔓になって他物に巻きついき、成熟した果実は縦に裂開し、多数の黒い種子と甘い胎座を付けて地面に落ちる。
落ちる寸前の甘い胎座の味が郷愁を呼ぶ。葛湯のような甘さがこどものおやつとして喜ばれたが、現代の子どもには好まれないかも知れない。
絶好の画材。
花は4−5月に咲き、木は雌雄同株、花は雌雄異花で淡紫色。
東北地方では新芽を山菜料理に、実は肉詰め、味噌炒めにするらしい。
茎は漢方薬になる。熊野の山中でみつけたが、知らぬ人の多かった。


2015年5月2日    
記: 上村 サト子   


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