世界の温帯に約400種あり、日本には全て多年生で約50種ある。
沖縄から北海道まで分布。
各地に固有種あり。殆どはごく背が低く、茎は地表より高く伸ばさないものが多い。
葉はハート型か、笹の葉のように長いものがある。
花は5弁、そのうち一つが大きく、基部は後に突き出している。
その部分が大工用具「墨入れ」に似ているのでスミレと言うのが牧野富太郎の説。
種子には蟻が好む成分があり、蟻がこれに誘引してされて、巣に運ぶ。途中落ちた種子から芽を出し、コンクリートの道端に沿って咲いているのを見る事があるだろう。
黄花すみれもあり、木に咲く品種や背の高い品種もある。
ナポレオン1世はスミレ好きで妻ジョセフィーヌの誕生日には毎年贈っていたのはニオイスミレは同属、香水の原料になった。品種改良され続けるパンジーと違い、日本産スミレは可憐で優しく、子どもの頃見つければ宝物を見つけたような幼心が呼びもどされる。
いや、"すみれの花咲く頃・・・♪"の思い出の人も。
「菫程な小さき人に生れたし」夏目漱石
2015年4月28日
記: 上村 サト子
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