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サクラソウ


日本では北海道南部から九州まで高原や原野に分布し、朝鮮半島から中国東北部また世界の各地でも分布し、改良もされて、約400種もあると言われている。
日本では江戸時代に荒川の原野に野生するものから育種がすすみ、数百に及んだとされ、武士階級に愛好された。女性の愛好家もいて、寒天に流し込んで、品種を競い、鑑賞した。その後明治維新で武士社会と共にこの花も衰退、世の中の落ち着きと共に愛好者増、太平洋戦争前後の衰退、戦後の復興と共に再び愛好会発足とこんな可憐な花ひとつにも世の中の動きに左右された歴史がある。
今では世界中に愛好者が増え、交流。花は直径2-3cm程で、花弁が5個に深く裂け、1枚1枚が桜の花びらを小さくしたようで、可憐で清楚である。毎年ある喫茶店のプランターには濃紅過ぎるくらいのサクラソウが植わっている。毎年これを見るのも楽しみのひとつ。

2015年4月18日    
記: 上村 サト子   


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