平成26年6月28〜29日は京都府長岡京市浄土谷にある 新西国第十七番 立願山 楊谷寺(りつがんざん ようこくじ)通称 柳谷観音様の縁日にあたる「紫陽花まつり」でにぎわいました。
普通は阪急長岡天神駅から阪急バスでお参りするのですが、当日は特別連絡バスが駅とお寺の間を参拝客のために往復してくれます。高槻市に在住の筆者は自家用車で国道171号線で水無瀬駅経由尺土から山道を運転してお寺へ行きました。途中竹藪など筍の季節は竹藪の地主さんの監視の目を気にしながら通過しますが、この季節になれば心配はいりません。
お寺の御縁起によりますと、西山浄土宗(西山三山の一つで、光明寺 善峰寺)、本尊 十一面千手千眼観世音菩薩です。開基は京都清水寺を開創した僧延鎮です。
大同元年(806年)のある夜、観音菩薩が現れた夢を見お告げを受けた。お告げに従い延鎮がこの地を尋ねて来ると、楊(柳)の木の茂る谷間の崖の上に十一面千手千眼観世音菩薩の尊像を拝することが出来たと伝えられている。喜んだ僧延鎮は、この地に堂宇を立てて菩薩像を安置した。なお楊谷寺は、「柳谷(やなぎだに)観音」の別名でも知られている。
「本堂」の前を西側に進むと「独鈷水(おこうすい)」と呼ばれている水の出ている場所がある。弘法大師が度々当寺に参詣されていたが、弘仁2年(811年)のある日、岩屋からしたたり出る水で子猿の目を洗う親猿を見て、これは霊験のある水であると悟ったといわれている。猿に効く水なら人にも効くはずと考え、弘法大師は17日間加持祈祷を続け独鈷で水をかきまわし続けたといわれている。以来、眼病平癒をはじめとして諸病治癒に霊験のある霊水として「楊谷寺の独鈷水」と呼ばれて全国に知られるようになり現在に至っている。
毎月17日はご縁日として参拝客が多い。
「紫陽花祭りの日」はお寺の本堂から「奥の院」まで階段通路も解放され、ご本尊の十一面千手千眼観世音菩薩も御開帳されて拝むことができました。紫陽花の花も満開でした。お寺の檀家の人たちも総出で接待をしています。西山高校の生徒さんが「お茶のお点前」もしてくださいまして、本堂の庭園を見ながら賞味することが出来ました。
14_01年6月28日
成本忠晴
|