菜の花(なのはな)
T.N
菜の花(なのはな)
「学名」:Brassica Campestris
Brassica:アブラナ属、古いラテン名で「キャベツ」の意。
Campestris:原野生の、野原の の意。
「和名」:菜の花(なのはな)
「科名」:あぶらな科
「別名」:油菜、花菜、菜種(あぶらな、はなな、なたね)などあるが
"野菜(菜っ葉)の花" という意味から「菜の花」になったと
いわれている。
「原産地」アブラナは地中海沿岸で栽培化され、平安時代には中国、
朝鮮半島から日本へ渡来したようです
(1)アブラナの油の変遷
平安時代もしくは室町時代末期より、その油を灯火として利用してきた。
明治時代にドイツより収量の多い「セイヨウアブラナ」が導入された。
しかし、昭和30年頃をピークに減少し続けている。(右上へ)
その原因の一つに
食用油の良質な成分とされる「リノール酸」「オレイン酸」が比較的少ない。
花蕾に葉を少しつけて食用とする「ナタネナ」「タネサキ」はアブラナを使います。
アブラナの種は赤褐色、セイヨウアブラナは黒色で幡種時に区別できる。
(2)ナバナ、ハナナ
漢字で「菜花」と書き、花蕾を食用とするアブラナ科野菜ですが、ハクサイ
を品種改良したものでアブラナとは区別されます。
花蕾に葉をつけて15cmほどで手折る。切花として使うとき「ハナナ」という。
(3)セイヨウカラシナ
近年、河川の堤防などに菜の花の大群を見かけますが、これはロシアで栽培
されていたクロガラシが野生化したもので、セイヨウカラシナというものです。
クロガラシはその種子からマスタードを作りますし、日本ではカラシナの
種子からカラシを採ります。その種子は刺激成分が強く、口に入れない方がよい
余談が多くなりましたが、アブラナの「開花時期」は、2月の上旬から5月初旬ころで
一面黄色に群生している様子はすばらしい。2月〜3月の誕生花としても多い。
3月7日の誕生花:花言葉は「豊かさ、財産」です。千葉県の県花でもあります。
「俳句」:「菜の花や 月は東に 日は西に」 与謝蕪村
「短歌」:「一本の花菜のきいろ みずみずと ガラスの瓶に 立ちあがりたる」
鳥海昭子
「菜の花忌」:小説「菜の花の沖」で有名な 故「司馬遼太郎」の菜の花忌は2月12日
「写真」は平成18年2月14日 琵琶湖大橋東詰の「守山市なぎさ公園」からの
「菜の花」と比良山系 を撮ったものです。花は「カンザキハナナ」です。