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カキ


カキは、小さいときから思い出の多い木ではないでしょうか。
むかし、むかし、あるところに、猿(さる)とかにがありました。
ある日猿(さる)とかにはお天気(てんき)がいいので、連(つ)れだって遊(あそ)びに出ました。・・・
お話を聞いたり、本を何度も読んだりと。
5月の下旬頃になるとあまり目立ちませんが少し白くて可憐な花をつけます。
柿は、日本原産ではなく、古くに中国揚子江沿岸から渡来したものだそうです。
日本では古くから栽培されてきた果物。おもに甘柿と渋柿に大別され、さまざまな形や大きさの品種があります。
甘い柿は、日本に渡来してから多くの種類に改良されて出来たものだそうです。
日本の柿が海を超えてアメリカに渡ったのは、 幕末にペリー艦隊に同行した植物学者が持ち帰ったのが最初。
その後、日本の柿は、フランスやスペイン、イタリアなど地中海を 中心に広まっていった。 フランス語ではそのまま「kaki」と呼ばれています。

平成17年5月21日 大坂薬科大学 薬草植物園にて
柿の実の話は、別の機会にするとします。
柿 の葉茶は、弱酸性でビタミンCは、葉100グラムに1000ミリグラムも含まれていてレモンの20倍だそうです。
また、熱にも比較的安定していて、かぜや病気に 対する抵抗力、血管壁を丈夫にしたりして動脈硬化予防、高血圧、心臓病、腎臓病に大変有効な働きをします。
また、アルカリ性のコーヒーや緑茶と一緒に飲む とビタミンCが壊れてしまいます。コーヒーや緑茶のように興奮することもありませんので安心して楽しめます。柿の葉茶は健康補助食品で、買うこともできます。
薬用にする柿のへたは、秋に柿を食べたあとに集めて、そのまま日干しにして乾燥させます。これを生薬の柿蔕(してい)というそうです。
カキの特色のある薬効は、蔕(へた)をしゃっくり止めに用いること。
しゃっくりは、横隔膜や呼吸補助筋肉のけいれん性の収縮によって、声門が急に開かれて音のでる現象です。
しゃっくりは、ほとんど無害であり、多くの場合には自然に消滅するものですが、ときは長く 続くしゃっくりに苦しむことがあります。こんなとき、しゃっくりに、カキのへたを煎じて飲むことは古くから知られています。
学名 Diospyros kaki
和名 カキ
科名 カキノキ科
性状 落葉高木
原産地 中国


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