VG槻輪 わがまち紹介 |
月 日 | 2018年12月6日(木) | ||||
集合場所 | 阪急電鉄宝塚線・石橋駅西口 |
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訪問先 | 大阪大学総合学術博物館 | ||||
その他 | 1)雨天決行 2) 一般参加者は会員を通じて申し込んで下さい。 3)大阪大学総合学術博物館の館内説明を大阪大学にお願いしています。 4)昼食の場所は学内で予定しています。 |
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記
豊中台地は古くから開発され、先史時代の遺跡や、桜塚 をはじめ古墳がたくさん分布しています。 前面に低地をひかえた水の得やすい洪積台地の末端は、自 然発生的な集落地に選ばれ、海抜 10 メートル以下の低地が 水田地帯へ発展したのは弥生時代後期以降のことです。 刀根山(海抜 48 メートル)丘陵南端の大阪層群の地層か ら大きな象の牙の化石が 1 本出土し、日本がアジア大陸と 地続きだった第 2 間氷期から第 3 間氷期にかけて、南方地 域から哺乳動物とともに、人類も移住したことが知られて いますが、豊中市域に人間が住み始めたのは石器を使った 旧石器時代とされています。 しかし、その遺跡も数か所に過ぎません。 紀元前 4 世紀から 3 世紀に大陸から伝わった金属器を伴う農耕文化はこの地方にも及び、急速に発展 し人口も増え、多数の集落ができました。 それは、共同体の象徴として作られた銅鐸が、桜塚の原田神 社旧境内から発見されたことでうかがえます。 銅鏡を副葬した前期の待兼山古墳、北摂の古墳文化の隆 盛を物語る大規模な中期桜塚古墳群、また、日本最大の規模をもつ堺市旧陶邑につぐ須恵器の窯跡が、 旧桜井谷村を中心に、後期古墳群とともに分布しているのは、古代にこの地方がよく開発されていたこ とを物語っています。 待兼山(まちかねやま)
「待兼山町」として豊中市の地名にもなっており、その 面積の大半を大阪大学豊中キャンパスが占め、その周り は閑静な高級住宅街となっています。 古くは歌枕ともなった由緒ある山です。 津の国の 待兼山の 呼子鳥 鳴けど今来(いまく)と いふ人もなし − 古今和歌六帖 こぬ人を 待ちかね山の 呼子鳥 おなじ心に あはれ とぞ聞く 肥後 − 詞花和歌集 夜をかさね 待ちかね山の 時鳥 雲井のよそに 一声 ぞ聞く 周防内侍 − 新古今和歌集 夜もすがら 待兼山に 啼く鹿は 朧気にやは 声をたつらん 源俊頼 − 夫木和歌抄 かつては褐鉄鉱の一種である高師小僧「待兼山石」を産出した。 山頂付近には、大正天皇の行幸を記念 した石碑が立っている。 1926 年(大正 15 年)、山上に旧制浪速高等学校が設立され、現在もその後身の大阪大学石橋団地(通 称豊中キャンパス)が立地する。 そのため「待兼山」は阪大の代名詞となっている。 また 1964 年(昭和 39 年)、学内工事現場から出土した先史時代(新生代第四紀)のワニ・マチカネ ワニの化石でも有名。 日本で発見されたワニ類化石第 1 号であり、完全に近い骨格であることが評価さ れ 2014 年(平成 26 年)、国の登録記念物として登録された。 大阪大学と中国自動車道をはさんで南東に位置する正安寺は、「待兼山」を山号とする。 読みは「たいけんざん」。 大阪大学総合学術博物館
これは旧帝大の 附属博物館として最後発である。 組織としての設置より 2 年以上もの間、展示施設 を持たない書類上の博物館であったが、2004 年(平 成 16 年)5 月に初めてイ号館内に常設展示室を設 置した。 2007 年(平成 17 年)8 月、展示施設「待兼山修 学館」を設置し、常設展示は修学館にて行われるようになった(イ号館展示室は再整備のため閉鎖)。 待兼山修学館には、カフェとミュージアムショップも併設されている。 2011 年(平成 23 年)に大阪大学創立 80 周年記念事業によるイ号館の改修工事によって大阪大学会館 となった。 総合学術博物館では、大阪大学が創立以来収集・保管してきた学術標本を展示公開するとともに、大 阪大学の最新の教育・研究成果を展覧会の形式で紹介しています。 最先端の分析・測定技術を駆使して、標本資料の新しい学術価値を見出します。 同時に、これらの資 料を通じて、「文理融合」を理念として異なる学問分野の間で共同研究のコーディネーター役を果しま す。 また、古い理化学機器などの学術標本を、教育活動へ有効的に再活用する方法を研究します。 また、 学芸員資格取得に必要となる博物館実習による人材育成を通して、博物館全体の振興・支援・協力を行 っています。 総合学術博物館は企画展・特別展以外にも様々な社会貢献・地域連携活動を行っています。 大学で行 われている最新の研究をくつろいだ雰囲気で紹介する「サイエンスカフェ@待兼山」は 2008 年に始ま り、現在は総合学術博物館のイベントとして定着しています。 2018 年 10 月 22 日(月)〜12 月 21 日(金)には、第 12 回特別展 The Mineral World「人と鉱物のつむぐ 物語」が開催されています。 ゾーン 1 プロローグ 〜人と鉱物〜 日本の国石“翡翠(ヒスイ)”の展示 ゾーン 2 東洋、日本における鉱物の研究史 〜本草学から鉱物学へ〜 ゾーン 3 大阪大学の鉱物標本 〜研究者の足跡をたどる〜 ゾーン 4 鉱物の宝庫“地球” 〜地球から宇宙へ〜 待兼山修学館
豊中キャンパスでは大阪大学会館に次いで 2 番目に古い建物で す。 2008 年に国の登録有形文化財になり、待兼山修学館として リニューアルオープンしました。 修学館の後には標高 77.3mの 待兼山があります。 ここは古代から人がくらしており、いくつもの古墳が発掘さ れています。 景勝地としても古くから有名で、枕草子にも記さ れています。 展示室はもちろんのこと、ぜひとも屋上からの景 色もお楽しみください。 2007 年にオープンした待兼山修学館展示場では、大阪大学の源流である懐徳堂・適塾から現在の大阪 大学にいたる大学の歴史、大学の歴史の中で様々に活躍した研究者とその業績、大阪大学豊中キャンパ スの立地する待兼山の自然や歴史、待兼山で発掘されたマチカネワニの化石などを常設展において公開 しています。 待兼山修学館 3 階の多目的ルームでは毎年 2 回、春と秋に企画展・特別展を行い、学内の 研究者の協力で、最新の教育・研究成果の紹介を行っています。 |