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VG槻輪
平成24年2月 活動予定

わがまち紹介
世界一の梅品種を誇る梅林を訪ねよう":万博公園

月    日 2012年2月23日(第4木曜日)
集 合 場 所 JR茨木駅改札出口10:30集合
順路 JR茨木駅4番バス乗り場 日本庭園前下車 → 万博公園 → JR茨木
(2010年3月にオープンした大阪万博の記念館入館予定)
その他 1)NHK朝7時の発表で午後降水確率50%以上の場合は中止します。
2)弁当持参下さい。

 2010年は、大阪・吹田市で大阪万博が開催されて40年。さらに上海万博が開催されたこともあり、書籍や雑誌・テレビなどで「万博」が注目を集めた。
 また、ここ数年は「昭和ノスタルジー」ブームという追い風もあってか、万博で体験した「未来」の思い出を無邪気に語る大人たちをメディアで目にすることも多かった。
わずか半年間に6,400万人以上が押し寄せた当時には遠く及ばないものの、公園にはいまでも年間およそ160万人が訪れ、大阪の郊外に佇む広大な公園として広く人々に親しまれている。
そうした中2010年3月、園内に大阪万博の記憶を次世代へ継承すべく「EXPO'70パビリオン」がオープンした。
万博が残したもの、現在そして今後継承されるものについて考えてみたい。
未来を演出する吹田・千里丘陵で大阪万博の開催
記念館 1970年に開催された大阪万博は、アジアではじめて開催された万国博覧会である。高度経済成長真只中の1965年、博覧会国際事務局の理事会にて日本での万博開催が正式決定した。
国内での開催候補地は大阪、兵庫、滋賀の3ヶ所が検討されたが、最終的に大阪北摂の千里丘陵約330ヘクタールの土地が選ばれた。交通の便の良さ、静かな環境、土地造成が容易だったことなどが選定理由として挙げられるが、隣接地域に戦後大規模ニュータウン開発の先駆けであった「千里ニュータウン」の造成が 進められていたことも非常に大きかったといえる。そこは緻密な都市計画にもとづき、2DKの間取りの団地住宅が次々と建てられ、洋風化された新しいライフスタイルが築かれつつある場所であった。
現代社会からみる大阪万博での技術展示と、会場を支えた技術
 日本中が熱狂のうちに幕を閉じた大阪万博であったが、ここではその後の日本社会、つまり現在のわれわれの生活に少なからず影響を及ぼしたものという観点から、大阪万博を少し振り返る。
 例えばパビリオン内では、ワイヤレステレホンや電気自動車など、今や当たり前のように触れられる技術や、今まさに普及しつつある製品が数多く展示されていた。
 また最近では、サンヨー館に展示されていた「ウルトラソニック・バス」(愛称:人間洗濯機)が、介護用浴槽として活用されていることが注目されている。
さらに、こうした展示物などと比べるとあまり注目されなかったが、万博会場内では、さまざまな情報通信サービスが提供されていた。
例えば、車の出入り台数を地面に設置したループコイルで検知し、自動車への誘導標識を自動で操作する駐車場サービス。会場内のさまざまな箇所の場内流動情報をデータ化し管理するシステム。
そして子供連れの来場客に渡された「迷子ワッペン」。これは、入場時に子どもと親がそれぞれ同じ番号が記されたワッペンの半券を持ち、迷子セン ターで番号をコンピューターで検索できるというモノだ。このように、人やモノの流れに関する情報を提供するために、会場内はコンピューター技術によって一元管理されていた。
大阪万博を振り返るとき、建築家たちによる未来的な意匠の建築物や国家・企業や芸術家たちの展示物に目が行きがちであるが、実はこうした会場運営を下支えしていた技術こそが、現代社会における情報通信サービスの普及を先取りしたものであった。
「緑に包まれた文化公園」・「自立した森づくり」  万博終了後、会場跡地は1972年に「万国博覧会記念公園」として整備され、現在までにさまざまな取組みが実践されてきた。
1971年に設立された「日本万国博覧会記念協会」は跡地利用の基本計画をまとめ、万博のお祭り騒ぎからはうって変わって「緑に包まれた文化公園」という 理念のもと公園を整備し、万博記念公園駅北側ゾーンへ約250種・60万本の樹木が植栽された。整備にあたっては、人工地盤を残したままその上に舗装物や パビリオンの構造物のガラを敷いて盛土を行い、外周部の地形を高くするというように造成された。
どうしてこのような盛土が行われたのか。それはこの公園整備の目的が、万博以前の里山の状態へ戻すのではなく、自然の生態系が息づく、生物多様性に富んだ自然の森を「人工的に」創出することだったからだ。
いわば公園全体が、人の手による自立した森づくりの壮大な実験場として捉えられているのだ。
この実験は40年経った現在でも継続中である。
その結果、公園には2006年現在、115種類の野鳥、112種類の昆虫・両生類、79種類の魚類・底生生物、105種類の土壌生物が定着、生息しており、オオタカの生息も観測されているという。
しかし園内の植樹は同じ時期におこなわれたため、背の高い木だけが同じスピードで成長して日光があたりにくい低木が消滅し、その影響で生物多様性に欠けるといった新たな問題も生じている。
そこで現在、京都大学、大阪府立大学などと共同で、低木に日光があたるように樹木を伐採したギャップ区(台風などで大木 が倒れた時に生じる隙間)などを人工的につくる取組みを行っている。
万博公園の森づくりは「人口減少時代における、街の緑化の先行実験」としても位置づけられている。
将来の郊外住宅地における、人と自然との共生を目指したまちづくりの参考になるだろう。
万博公園内の自然文化園の梅林 5500平方メートルの敷地に128品種・約600本、日本庭園の梅林には、39品種・約80本の梅があります。この2ヶ所の梅林で合計150品種・約680本の梅の花をお楽しみいただけます。
梅園 日本庭園の一角には梅林が有ります。
ウメ園芸品種約50種100株が植えられています。
 梅の原産地は中国の長江中流、湖北省の山岳部。中国では、3000年以上前からすでに薬用として用いられていました。
日本への伝来は、遣唐使(630〜894)が中国から薬用(漢方薬)の「烏梅(うばい)」という形で持ち帰りました。これは青梅を薫製・乾燥したもので、現在も漢方薬にあります。
 また、梅といえば"梅干"ですが、書物にはじめて登場したのが平安中期で、効用が知れるに従って長期保存ができる塩漬けの"梅干"が考え出されたようです。"梅干"が一般の家庭に普及したのは江戸時代に入ってからです。
2012年の「万博公園梅まつり」は、予定として2月18日(土)〜3月11日(日)まで、自然文化園、日本庭園の梅林で開催されると思います。

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