古今東西
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“ 薩摩芋(さつまいも)南爪かぼちゃ ”

天高く馬肥ゆる秋。
秋は食べものが美味しくてついつい食べ過ぎて体重が増えるそうです。
特に薩摩芋は消化にも良く蒸しても、天ぷらにしても、その他いろいろな 調理法があって非常においしい。
然し、戦中、戦後を過ごした人達はきっと薩摩芋にまつわるいや〜な想い出があるのでは。
当時はお米が不足していました。
白米に代わる食品すなわち代用食の第一位は薩摩芋。
あの頃の一日の食糧(メニュー)は、朝は白粥(それも米粒の少ない)とお漬物。昼食は、薩摩芋の蒸したもの。
夕食は干した大根葉のおじや。
添え物に薩摩芋の蔓の佃煮が出て来ます。自宅の庭(たとえ小さくても)に畑をこしらえて薩摩芋やカボチャ等を植えていました。
しかし、農業のプロではないのでなかなか上手に作る事が出来ず芋も南爪も水っぽくて・・・・。
今の薩摩芋も南爪も品質改良の成果でとっても甘くて美味しい。
よーく解っていますが当時の事が頭から離れずサツマイモやカボチャには気の毒なのですが、スーパーに行ってもすんなりと手が出ないのです。
つまり代用食の想い出が深く心に根付いているのですね。


      

文責 山本 矩子               

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