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新しい街に甦る丹波篠山市


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 "たん〜ば山には狸がおってさ...♪"
 あれ!どこか違ってるって?そう、小さい頃にこのように憶えてしまったので、丹波篠山と聞けば口ずさんでしまいます。
ネットにも同調者がいたのでほっとしました。この街は今年5月1日から篠山市から丹波篠山市に変わります。
市民の気持ちも新たなものか、爽やかな気持ちの良い印象を受けて、観光してきました。周囲を山に囲まれた盆地の中に、城の風情を残す大書院と城下町の歴史的な建物や商家等が残っています。
まずは市内中心部にある平地の広い駐車場から大書院に通じる大手門から入ります。お堀には見たことのない美しい声と姿をした小鳥がいました。
徳川家康が大阪攻略の為に命じた重要な篠山城(藩主青山家)でしたが天守閣は造られませんでした。もとの大書院は二条城に次ぐ規模壮大な木造建築でしたが、明治の廃城令にも耐えたのに、昭和19年の火災で335年の歴史が一瞬のうちに焼失してしまったそうです。
 その後、篠山市民の熱い願いで平成12年(2000)に大書院が記録に基づいて復元されました。
古式の建築様式や荘厳な装飾もすべて往時の雰囲気を再現されており、特に金銀絵に囲まれた大広間は最近のいくつもの時代劇の撮影に使われる程豪華です。
中庭には基石で江戸時代の建物跡が明記してあります。敷地の端に藩主青山家を祀る青山神社があります。この青山家の江戸藩邸のあった所がかの有名な東京青山通りの発祥の地になっています。
 市中の見所は、他に江戸時代の歴史と文化の史料展示の青山歴史村、下級武士たちの御徒士町(おかちまち)武家屋敷、明治24年に建てられた日本最古の木造裁判所を改修された歴史美術館、大正12年に建てられた町役場をレストランと土産店に利用した大正ロマン館、900年の歴史を持つ陶器を展示した古陶器館、昔懐かしい雰囲気の商店街...
 街角で焼き立ての丹波栗と猪肉丼を味わい、雑穀店で本場の丹波黒豆を買いました。
昨秋収穫した自家畑の丹波黒豆より3倍くらい大きいので、今秋の収穫が楽しみです。
余談ですが、心理学者の神様、文化勲章授章の河合隼雄氏の出身地という知的財産も自慢の一つに出来る筈。お節介ですが。

2019年4月8日    
上村サト子    


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