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懐かしの法善寺横

 友達四人と話していて、なんば周辺の話になり法善寺横丁の夫婦善哉を食べに行こうということになりました。私の住んでいるところから、なんばまで直通のバスがあるのでそれに乗りました。バスを終点で降り御堂筋を渡り私の記憶とはすっかり変わってしまった戎橋筋を越え「千日前」に到着です。
 法善寺横丁は少し様子は変わりましたが、「正弁丹吾」など昔の儘の字で営業していました。「夫婦善哉」もお不動さんの隣に健在でした。
 お昼前でお善哉を食べる人はないのか、お客は私たちだけ。早速お目当ての「夫婦善哉」をいただきます。昔の味もそのままに美味しくいただきました。若い店員さんに昔の.「お多福」人形のことを尋ねると戦前からあった古い人形は疎開して無事だったが割れてしまったとのこと。今はこれですと、飾ってある二代目、三代目の人形を教えてくれました。店内にはたくさんの文人や芸能人の色紙や写真なども展示してあり、有名な藤島恒夫の「包丁一本、晒に巻いて」の歌詞や石川さゆりの「夫婦善哉」などもありました。堪能して外に出て、苔に覆われた水掛不動さんに水をかけて拝み、写真を撮ろうとしましたが、私がカメラを構えて3人を撮ろうとしているとやや年配の外国人の女性(白人).が手ぶりでシャッターを切る仕草をして写してあげると言われるのです。喜んでお願いしました。なんて親切な方か小柄な優しそうな方でした。一人旅のようにお見受けしました。あとで気づいたのですが、そうなら私もその方のカメラで撮って差し上げたらよかったと後悔しきりです。
そのあと戎橋に出て、たこ焼きでも食べようかと思ったら、20人ぐらいの行列で諦め。「食いだおれ」や「かに道楽」などの前も外国人であふれていました。若いころの様々な思い出のある横丁を懐かしさと感慨をもって見てきました。お天気も良く楽しい一日でした。

2019年3月30日    
記・写真 牧戸 富美子