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綿着の祝い

「綿着の祝い」、今までお聞きになったことがありますか。
「それは何ですか?」、知らなかった行事は結構あるものです。
七五三の行事は全国的ですが、0歳の子どもが初めての冬を迎える「綿着(わたぎ)の祝い」というそうです。
愛媛県松山市神田町に鎮座する嚴島神社の神主さんの記録では、「綿着の祝い」は愛媛地方の風習で、初めて綿着を着ることを祝うお祭りです。
前年10月16日から当年10月15日までに生まれた男女が対象で、11月七五三の祝いと同じにされる様で「着るものに困らないように」と、お詣りするもので、綿の入った服を着せて行くのが習わしだそうです。
最近では、キルティングの洋服などですませることもある様です。
生まれた赤ちゃんに、寒い冬を迎える前に、温かい衣服を用意してあげるということでしょうね。
「おでんち」を着た孫

息子の嫁の親が、孫に着せる「おでんち」を持って愛媛から来てくださいました。
孫に「おでんち」を着せて、11月17日富田の三輪神社の神殿の中で、「今後の健やかな成長を願って」ご祈祷をして頂きました。
「でんち」は私も子供のころ冬になると手放せないものでした。
「でんち」は私の田舎の滋賀県の言い方です。
「でんち」には思い出も多く、温もりを感じます。
「でんち」とは、「殿中羽織」の略語だそうで、「殿中」=袖なし羽織の事です。
関西では「でんち」・「でんちこ」などと言い、関東地方では「ちゃんちゃんこ」と言うそうです。

2018年11月20日    
記・写真大岡 津奈子