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台風21号大阪直撃

 9月4日午後、いつも一緒に麻雀をしたりトランプをしたりして遊んでいる4人のメンバーが、今日はトランプのポーカーをしようと7階の談話室に集まり、親を決めてカードを配りだしたその時です。
ガタガタと大きな音がして分厚い窓ガラスが揺れました。
4人とも「えっ」とか「わっ」とか言って一斉に立ち上がりました。地震かと思ったのです。でも床は動いていません。
 みんな同時に「台風や」と言って窓に駆け寄りました。
ニュースなどで台風が近畿を直撃するのを知っていましたから、すぐわかりました。
急に吹き出した風は辺りの小さいものやゴミ屑などを吹き上げています。
私たちの建物は鉄筋コンクリートで頑丈だからとみんな安心していましたからその時、身の危険は全然感じませんでした。7階の談話室は廊下の真ん中にあって窓は大きく、見晴らしはとてもいいのです。
下界はまさに暴風が吹き荒れています。
物凄い勢いであまり丈夫でない屋根を吹き千切っていきます。
みるみる屋根を覆うものはなくなり剥がれた板はどこへいったのか、形もありません.。
新聞紙ほどの紙屑が7階の高さまで吹き上げられてきます。
その中を車が疾走しています.。
大きな樹はそれこそ枝も折れんばかりに揺れています.。
 その時停電しました。
一瞬みんな困ったなと思いました。高い建物では停電が一番困るのです。
でもしばらくして復旧しました。自分の部屋へ様子を見に行きたいのですが、エレベーターは怖くて乗れません。
途中で止まるかもしれないからです。幸い私の部屋は6階なので非常階段で降りて部屋へ戻りました。
すると居間の真ん中に四角いプラスチックの15センチ角のものが落ちています。
周囲を見回しても、どこから来たのか分かりません。ヘルパーさんに報告しました。
あとで聞くと部屋の換気口の蓋で部屋の中から差し込みになっているのです。それが外からの強い風圧で飛ばされたのです。みるとカーテンの陰でわからなかったのです。
換気口から3メートルも飛ばされていました。もし部屋に居たら当たっていたかも。
台風の荒れている間中、入居者の人たちが、みんな廊下などへ出て話し合ったり一緒に行動したりして、思わぬ親睦の機会にもなったのではないかと思います。
最近、よく台風が近畿を直撃とニュースがあってもまともに来たことがなかったので、ちょっと怖い思いをしました。
子供のころに経験した室戸台風や、ジェーン台風のことなどを思い出しました.。

2018年9月18日    
記 牧戸 富美子