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愛新覚羅こ生(こせい)さんゆかりの
朝顔




 お友達から一昨年、こ生(こせい)さんゆかりの朝顔の苗を三本頂き育てました。
でもほとんど花が咲がず秋口に花をつけやっと種が少し取れました。
今年はその種(10粒ほど)を2つのプランターに植えました。
7月13日の朝に、一つのプランターの一株から写真のように花が咲きました。

こ生さん・・・・福永こ生さん・・・と言えば、最後の満州国皇帝、愛新覚羅溥儀の弟、溥傑に嫁いだ嵯峨家の令嬢、浩さんの次女です。
嵯峨公爵家からお嫁に行かれた嵯峨浩さん、彼女の著書「流転の王妃」がベースのドラマがTVで放送されましたね。

満州から日本に引き上げるまで陸路で3年、離れ離れの夫と再会出来るまでまた15年もかかった浩さん、 その前には大学生の長女を"天城山心中"で亡くされてもいますし、一人の人生にドラマが凝縮され過ぎと言うほど波乱万丈です。
浩さんがこの朝顔の先祖の種を持って日本から夫の居る北京へと旅立たれたのが1960年。
その後の"文化大革命"の時期には、ご夫妻は過激の呼び声高い紅衛兵(文化大革命を指示する学生運動家)に自宅を襲われ たりもしているので、この朝顔もよくぞ生き残れたものだと世代を紡ぐ奇跡のような不思議に感慨深いものを感じます。

 お友達のお嬢さんの旦那が今年、中国の支社に転勤になり、家族で転居されました。
中国での生活に一日も早くなじまれ、無事故で過ごされることを願っています。

 我が家で綺麗に咲いてくれた朝顔も、いくつかは種を残してほしいと願って居ます。私もまた贈られた時と同じ様に日中友好の朝顔の謂れと共に他の方にお譲り出来れば良いのですが。

 6月には北摂を震源とした大地震が発生し被害にあわれた方々も多くおられました。
その上、7月3日に西日本に台風が来てその後連続して大雨になり大被害が各地で出ました。
 被災者の皆様に心よりお見舞いを上げます。
一日も早い復旧をお祈り申し上げます。

平成30年7月16日

記: 大岡 津奈子       

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