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パワースポット京都の名所巡り
その1


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 今年は明治維新150周年という事で、京都の普段見られない名所旧跡や仏像、絵画などが公開されている。
あれこれ観たいものばかりだが、その中でも昨年「あさが来た」の大同生命を見学した思い出があり、広岡浅子出身の旧三井家下鴨別邸が含まれていたので、ツアーに参加することにした。
バスは京都植物園の北側に駐車したので、土地勘の悪い私でもVG槻輪などで3回も来て、勝手がわかり、一層親しみを感じた。すなわち、このお邸は糺の森(ただすのもり)に続く下鴨神社の南に位置し、この地に三井家の守り神が遷座され、その参拝の際の休憩所として京都市街地の木屋町(きやまち)にあった明治13年建築の別邸を、大正14年主屋としてここに移築されたものです。
旧三井家とは江戸時代から続く豪商で11家があり、例の「あさ」の実家はそのうちの一つの出水(小石川)三井家であり、実際にはこの下鴨別邸には起居していないことがわかった。旧三井家は戦後の財閥解体で、この別邸も昭和24年に国に譲渡され、昭和26年から平成19年まで近くにある京都家庭裁判所の所長官舎として使われていた。その後整備され、近代京都で初期に建設された主屋(しゅおく)を中心として、大正期までに整えられた大規模別邸の屋敷構えの元の姿を取り戻し、良好に保存且高い歴史的価値を有していることから平成23年に重要文化財に指定された。まず眼に付くのは三階の望楼だが、今回公開はされておらず残念だった。庭園から見る主屋や茶室の眺めは派手さも地味さも程よく設計され、庭園に立つだけで落ち着きを取り戻す。11月の紅葉の頃、2階3階が公開されるので再度訪れたい。
 旧三井家下鴨別邸を出ると、糺の森、下鴨神社の森閑で静寂な地域に入ると言いたいところだが、季節もよく観光客も多く、その境地には落ち入れない。ただ都会の中に原生林に囲まれたこんな広い敷地があるとは驚きであった。
幸い下鴨神社の内殿の一部を見ることが出来た。昼食は浄土宗総本山の知恩院を横目に見て、和順会館に急いだ。バス出発の待ち時間まで、せめて美食の恩返しに御廟への石段を登り、手を合わせてきた。

2018年4月26日    
上村 サト子    


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