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東剛青児展を観て


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 恥ずかしながら、「画」や「書」については全くの門外漢で「画」を見ればただ奇麗だなと思うくらいで、「書」に至っては、ちんぷんかんぷん、新聞などで見る入賞作品など、どこがいいのか全くわかりません。
ただ「画」の方は奇麗だなとか、好きだなと思うことはよくあります。
 その私が東郷青児の「画」は昔から好きでした。
一目でその人の作とわかるロマンチックな女性の画、技術的なことや、芸術的な評価はなにもわかりませんが。何か心を打つ夢見るような美しさに魅かれていました。その青児展がわが(庭)のあべのハルカス美術館で開かれています。行ってきました。
 会場は日曜日でしたが、見えにくいほど混んではいませんでした。生誕120年ということで、19歳で二科展に入選した時から年代を追って展示されていました。初期のものは抽象画のような画が多く、でもピカソやマチスの画のように、何を描いてあるのかわからない(すみません私には、です)と違い何の画かはわかりました。パリへ遊学していたころから、戦後、晩年に至るまでのさまざまの素晴らしい画が並んでいました。特に戦後には、大衆性,抒情性、装飾性を兼ね備えた「東郷様式」といわれる画風が確立されました。(そのころの画が私は好きだったのです)東郷は「一人でも多くの人にみてもらって、一人でも多くの人に文化的な香をかいでもらい、一人でも多く文化的な水準を高めてもらわねばならぬ」と語っておられたそうです。
あべのハルカス美術館は、あべのハルカスの16階にあります。美術館を出て、同じ階にある喫茶店で、サンドイッチとカプチーノで昼食をしたため、おなじ階の展望台から東と南の下界を見下ろし満足して帰ってきました。

2018年3月11日    
牧戸 富美子    


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