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新酒「酒蔵見学」
けさたんと会主催

けさたんと のめやあやめの とんたさけ

“ 今朝たんと 飲めや「あやめ」の 富田酒 ”
この句を口にするだけでほんのり良い気分になりそうです。
この句は芭蕉の弟子、宝井其角がこの地を訪れ、気分を良くして詠んだ句です。
前後どちらから読んでも同音になり、あやめの季語も入った立派な回文俳句で、特に当時の富田一の豪商、紅屋は江戸まで知られた銘酒になりました。
清鶴酒造工場見学

「けさたんと会」はこの句を記念して、地元の酒造を応援する会です。
私達は2月3日、「けさたんと会 酒造見学」に参加しました。
はじめに三輪神社でお祓いを受けて身心共に清くしてもらいます。


その後、国の長と清鶴蔵元の二組に分かれての見学で、私達は紅屋の流れを汲む造り酒屋清鶴酒造に案内して頂きました。
若社長さんが蔵の屋根や板塀の説明をされ、その古さに感嘆の声が上がりました。
酒造ん工場内で試飲風景

中に入るとお米や水の話、米麹の味みまでさせて頂きました。
お米と麹をまぜた醗酵状態の長テーブルが沢山並んでおり、手間暇を惜しまず現在でも全量袋しぼりにこだわり、上に重い押しをかけて新酒と酒粕に分ける工程も実際に見ることが出来ました。
その後に、数々の新酒の試飲をさせて頂きました。
お蔵内はしんしんと冷えていましたので、殿方はピッチが速くすぐに顔色が赤くなり、女性は何よりも有り難く温かい甘酒に行列ができました。
帰りには各自お気に入りを注文し、その上にお土産に新酒と酒粕も頂いて大満足の見学会でした。

2018年2月3日    
記 中川 加奈子