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四国88か所巡礼を終えて


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 平成28年2月16日、逆打ち四国88ヶ所1番霊山寺(りょうぜんじ)で結願となりました。
スタートしたのが去年の4月18日88番大窪寺(おおくぼじ)から日帰りや1泊、2泊の計11回のバスツアーで、予定通り全う出来たのは同行する友達や主人をはじめ周辺の家族と私自身が健康であったお蔭と思います。
本来ならお大師様と同行二人のお蔭と言いたいところですが、まだ修行が足りないのかそう軽々しく言えません。
それでも最後の大窪寺で90才前後かと思われる上品な尼僧からその道中を労って下さり、柔らかい手で背中を撫でて頂いた時は友達ともども涙してしまいました。
その達成感の感激がいつかもう1度回ってみようという気持ちが起こるのでしょうか、ツアー仲間には4回5回という人の多いのにびっくりしました。
中には高槻の70代後半のご夫婦は100回を超える人に許される錦織の納め札を持参しておられました。
その方から巡礼の経験を聞いていると、気易くサインをした錦札を下さったので、帰って早速アルバムに張りました。
昔、衛門三郎という強欲な庄屋が一夜の宿を求めた旅の僧をむげに追い返した末に、不幸が相次ぎ、自分の傲慢さを悔い改め、その僧を追い求め、死の間際に巡り合えたのが弘法大師であったと言う伝説をツアーの間何度も聞かされました。その後そのご夫婦にお会いすることはなく、今思えば私にとってご夫婦は現代のお大師様のようです。
巡礼中、線香、ろうそく、納め札、お賽銭お数珠、お数珠を持ち、真言と般若心経を繰り返してきましたが、最後までそのしきたりに慣れずよく失敗しました。
それでもご利益をお願いするのは忘れませんでしたので、これからの人生にどんな良いことが起こるのか楽しみです。
4月に結願のお礼に高野山参りが待っています。
1年間の経験が充実したものであったので、今となって何となく寂しい気持ちです。
何度も唱えた"願わくは、この功徳を以って、あまねく一切に及ぼし 我らと皆ともに、仏道を成ぜん"と実感するのはいつの事でしょう。

2017年3月13日    
上村 サト子    



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