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“ 四国霊場逆打ちに挑戦 ”
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 うるう年の今年、沢山の旅行会社が四国霊場八十八か所の「逆打ち」と称して、プランをうちあげました。つまり88番札所から逆回りです。一番札所から巡る一般的な「順打ち」より功徳が三倍といういわれがあるそうです。私は二年あまり掛かった熊野古道歩きを終え、次の目標を探していたところでしたので、すぐに乗り換えました。私のように大きいご利益を求める方ばかりではないでしょうが、高槻発のバスツアーの一台44席は常に満席です。般若心経も碌に唱えられず、作法ももたもたしていますが一度一回りしている友人に助けられ、やっと4回、約4分の1のお寺をお参りしました。月1回の日帰りも4回目から1泊や2泊の企画での12回コースで、来年3月まで続きます。毎回それぞれのお寺の寺歴を聞いて、日本の庶民文化に感心します。また同じバスで同行される人々を垣間見る事で、人生歴の重みも感じます。あるご婦人は12回目の巡礼、その中の3回は逆打ち、巡礼のきっかけは心痛事があったとか。また脳梗塞の後遺症かと思われるご主人を当たり前のように支える奥様もおられます。反対に同窓会気分の女性グループには子育てや家事からの解放感を感じられるのは何処にもみられる様です。
 最近は、歩いて四国霊場八十八か所巡りをする方はすっかり少なくなりました。しっかり旅行業者に乗せられているのかもしれません。年間巡礼者は20万人と予想され、波及効果は相当大きく、その周辺には2千億円の経済効果があると言われているそうです。私もその一人です。信仰心も体力もほどほどですが、熊野古道と同様、自分への挑戦と思い、次回のコースを楽しみに頑張ります。「観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五・・・・」何度練習してもだめです。

2016-8-20      記 上村 サト子