以前'14.12月と'15.2月に投稿したぶらある記に続いて東京駅から近い所を紹介します。
まず東京駅からすぐ近くにある三菱1号館です。この建物で開催されている美術展とこの伝統的な建物を観たくて行きました。
住所が千代田区丸の内と聞けば東京に疎い私でも一等地と想像がつきます。
赤レンガの建物は三菱が1894年のジョサイア・コンドル(東京駅の設計者)に依頼したものを忠実に復元し、2010年に開館されました。
現在は美術館、ミュージアムカフェ、歴史資料館などに使われています。
旧財閥三菱家の財産のひとつです。この一帯は三菱村と呼ばれる程、関連企業が建ち並んでいます。
次は駒場東大前駅から5分の所にある旧前田邸の和館が修復され公開されたので、足を伸ばしました。
(洋館は2月に紹介すみ)明治以降戦前まで、主に外国からの客をもてなす迎賓館として、またお茶会、端午の節句、雛祭りなどのため建築されました。
洋館と和館は50−60m離れていて、使用人が接待で行き来するため長い廊下で繋がっていたのが今はとりのぞかれています。純和風の門構えと楼閣風な二階の屋根が堂々とかまえ、大広間は伝統的な書院造り、床・違い棚・付書院(つきしょいん)・手掘りの欄間など備えた格式の高いものらしいです。
明治維新で廃藩置県となり、お殿様から軍人となりながら、格式を持ちこたえた文化遺産のひとつです。さぞかし上流階級が集ったことでしょう。
三番目はたまたま通りかかった六本木近くの乃木坂駅前にある乃木神社です。
維新以来仕えてきた明治天皇が崩御されたとき、乃木希典将軍夫妻が殉死したお屋敷が神社となっています。
今年のNHK大河ドラマに出てきた吉田松陰や久坂玄瑞や乃木家そのまた恩師の玉木家が姻戚関係にあり、偉人・傑人を輩出したということで、学問の神様と崇められ、試験合格祈願の絵馬が沢山ぶら下がっていました。
私は信心もいい加減で、ご利益だけ戴こうと手を合わせて来ましたが、神様は調子者の心をお見通しかもしれません。
図らずも明治維新前後の政治の一場面に登場した三か所となりました。
2016年1月9日
上村 サト子
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