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縁起絵巻が繋ぐ人の縁


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 あと半月経てばさぞかし紅葉が美しかろうと思われる10月25日、大阪の信州と呼ばれる能勢町まで探検気分でドライブしてきました。
目的は能勢町町役場の隣にある浄瑠璃シアターで東大高岸輝准教授による「槻(月)峯寺建立修行縁起絵巻」の復元記念講演に行く事でした。槻(月)峯寺とはさらに北部にある剣尾山(784m)の山頂にあったお寺です。
復元絵巻と当日講演について産経や朝日に大きく取り上げられました。教授の説によると、室町時代、丹波・摂津の領主であった細川政元が経済力と軍事力の顕示のため土佐光信に描かせ、奉納したのは確かであろうということでした。
幅35cm、長さ21mの大作の中に、摂津の長洲の浦(現在尼崎市)から光輝く剣尾山への出来事が描かれていて、本物は現在アメリカ、ワシントン州、スミソニアン博物館に所属するフリーア美術館が貸出禁止としている所有品です。
そこで能勢の5人が複製作りの実行委員会として立ちあげ、デジタル印刷技術専門の法人に依頼して、見事に復元されました。そのリーダーが清水コミセンの元パソコン生徒のクラスメートというご縁で、平均年齢70歳を超える元麗しき女性6人が同乗することになりました。車内の様子は御想像にお任せします。
 もう一つの目的はリーダーの紹介でシアターよりさらに北部の能勢温泉近くのレストランに行く事でした。車1台しか通れないような道にはいっていくと、洒落た別荘風の建物や別棟ログハウス、テント下でのベンチ、花壇、物作り台などが木漏れ日につつまれて、ほっこりと存在しています。きっとネットでしらべてきたのか、若者が沢山食事やコーヒーを楽しんでいました。私達も美味しい食事を楽しみました。こちらの方が今回の目的の本命だったかも知れません。
 九つのトンネルを通り抜け、これでも大阪府かと思われる遠い所でしたが、知識と食欲と道の駅の特産物買物に満足する1日でした。

2015年11月13日    
上村 サト子    


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