ロンドン市内を歩いていると、帽子を持ちあげ "やぁいらっしゃい!と親しみやすい笑顔のパディントンを見かける。市内には50以上見つかるという。俳優やアーティストやミュージシャン等がデザインし、一部、その売り上げをチャリティ団体に寄付されるらしい。
1958年マイケル・ボンドによって書かれた「くまのパディントン」が出版され、今でも世界的に人気を得ている。昨秋アメリカ、英国で実写版の映画が封切られ、日本にも間もなく上陸してくるだろう。
このストーリーはロンドンの地下鉄のパディントン駅の遺失物預かり所にいたくまがブラウン一家に引き取られ、さまざまなお茶目な事件を起こす面白い話です。私も帰国後、図書館で借りて読みだしたら止められない。数日しか滞在しなかったロンドンながら、親しみを感じる町だからかな。見つけられた駅の名前にちなんでパディントンと名付けられたが、ペルーで育ててくれたおばさんがくまの老人施設に入るから、マーマレードひと壜を持って密航してきた。おばさんが何処で生活しても困らないようにとしっかり英語を教えてくれた。なんか今の社会にも通じるテーマのよう。
さらに観光を続けていると、チャップリンの像をみつけた。そうだ、チャップリンもロンドン生まれ、恵まれない環境に育ったが、生れ持った芸能性と個性と努力が、その才能をさらに引き上げ、芸術性に富んだ作品を生んだのは有名。アメリカから国外追放され、後ハリウッドに復帰、晩年はスイスで過ごし、1977年12月25日スイスで88歳の生涯を閉じた。図らずも同じ日に私はロンドンに来ていたのは昔ファンだった故だろうか。反戦を意味する第二次大戦の女性従軍職業を表したアートとロンドンバスの新アートも紹介しよう。パディントン章は孫への番外編。子ども達の心にパディントンは生き続けるだろう。私も旅行記を自分のために書き続けよう。チャップリンも新アートも平和維持表現。子どもたちに平和な世界を守らなければならない。
2015年1月28日
上村 サト子
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