昨日は空港から市内ホテルまで地下鉄を利用した。窓口でバス・地下鉄共通のオイスターカードを£30(デポジット£5含む)分買ったので、当分心配ない。現在1£=200〜206円していて、11月頃180円に較べると旅行者には辛い。
地下鉄はチューブ(Tube)の愛称で呼ばれ、自転車のタイヤのチューブのように何処を切っても丸い天井と地下道で、電車の顔も丸い。地下を網目のように走って居るのは東京と変わらないがホームの幅は狭く、駅員も見当たらないので、全て個人の責任といった処。地上では例の赤い2階建ての路線バスと市内観光のバスが走っているが案外行きたいコースのバス停は見つけにくい。特にクリスマスシーズンは労働者が休暇を取る為、バスも労働力不足と地下鉄もバスも当然のように随所カットされていて、廻り道の路線を自分で選ばなくてはいけない。赤いバスは後部にラセン階段が付いていて、面倒なのに結構2階に上がる人が多い。時々旧スタイルの"ダブルデッカールートマスター"が見つかる。私達もラッキーに1度だけ乗るチャンスがあり、勿論2階に登った。この車種だけ、車掌さんがチケット売りに2階まで上がってくる。
市内でレトロスタイルを見つけるのに赤い電話ボックスとやはり赤いポストがある。今でも公衆電話として現役のもあるが中には展示だけのもある。回収した電話ボックスを一般に相当高額+輸送費別で、販売して結構売れているらしい。勿論携帯・スマホ・Wifiコーナーもある。ポストは見かけた限り全部現役のようだった。形は円柱形や六角形がある。夫々に作成された治世国王の記号が入って居て、E2Rとあれば現在のエリザベス2世治世下だから1952年以降のもの、時にはエドワード7世の1901年以降、ビクトリア女王の1837年以降のものもあり、漱石が投函したであろうポストがロンドン市内の下宿していた近くに残っていると言う。切手には国名がない。世界中で国名が無いのは英国だけ、余程自信があるのだろうとガイドブックにあるが最新のはU.Kとあった。
ロンドンの観光はトラファルガー広場から始まると言って良いくらいこれほどポピュラーでわかりやすい場所はない。"ロンドンのへそ"のような所、昔はテムズ河に遊ぶ貴族の一大社交場だったが、今や世界各国から集まった観光客とその周辺をバスと自動車が埋め尽くしている。この広場の主役は高さ51.5mの円柱の上部にあるネルソン提督の像とその4面の台座に描かれているナポレオン仏軍との戦勝記念レリーフと四方を守るライオンである。レリーフの鉄材は取り上げた仏軍の大砲を溶かして使った。中央にノルウエ―から送られた大きなモミの木。ナチス・ドイツ軍侵入抵抗時、英軍に助けられたお礼が今も続いている。広場の周辺にはナショナルギャラリーやセント・マーティン教会の尖塔が美しい。そっと扉を開けるとクリスマスのミサをしていた。現建物は300年以上の荘厳さの割にステンドグラスはなく殆ど板ガラスである。第二次大戦の戦火の影響だろうかと推察する。室内楽団やカフェも有名だが、クリスマスでお休み、残念。
2015年1月28日
上村 サト子
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