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大 神 神 社 に 初 詣

 大和の国一の宮、三輪明神、大神神社(おおみわじんじゃ)は三輪山のお山自体をご神体とするお宮です。
三輪山は稜線の美しい富士山型の山で古代の人が神として崇めたのも判る気がします。
大神神社は大物主大神(おおものぬしのおおかみ)すなわち大国主命(おおくにぬしのみこと)をご祭神とする、国土開拓の神様です。
三輪山の麓、巻向遺跡は近年の発掘で、かの邪馬台国があった場所ではないかといわれています。
日本書紀に記された大和朝廷発祥の地とされているところです。
不思議なのは大和朝廷に国譲りを迫られて、それを受け入れ、大和に支配された大国主が国土開拓の神としてこの地に祀られていることで、昔から大きな謎となっています。
 その大神神社へ初詣に行って来ました。
元日から降った雪が積もり、例年にない神々しい朝でした。
 万葉集に
           新しき年の初めに豊(とよ)の年
                 しるすとならし雪のふれるは

 とあったのを思い出し、新年早々めでたいことだとうれしくなりました。
京都から(京都は10センチ以上の積雪でした)「みやこ路快速」で奈良へ出て、桜井線で三輪まで。
神社はたくさんの人出で、参道は屋台店がならんで賑やかでした。
参道の両側は鬱蒼とした樹木が生い茂り昼なお暗く、年代の古さを語っていました。
 大神神社は最近、パワースポットとしても話題になっています。
神社の境内および周辺には、古代から祭られているたくさんの神社があります。
 狭井神社(さいじんじゃ、薬井戸から湧き出る神水は万病に効くといわれています)、久延彦神社(くえひこじんじゃ、いわいる山田の案山子で「足は行かねど天下のこと尽(ことごと)に知れる神」といわれ、受験、進学、就職など知恵の神とされています)、大直禰子神社(若宮、おおたたねこじんじゃ、歴代、大神神社の大神主(宮司)を務めた高宮氏はこの神の子孫だといわれています)その他案内書によればたくさんのお宮が祭られていました。
 さてこれからどこへ行こうかと思った矢先、激しく雪が舞い始めました。
めでたいのも少々困るなと思いながら仕方なく帰途に着きました。
      2015年1月2日
記 牧戸富美子   

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