ケアンズの郊外の鉄道駅から出るキュランダ鉄道。緑豊かな大自然を楽しみ、レトロな雰囲気を満喫させてくれた列車は海抜380mの頂上駅に着く。まず"オーストラリアンバタフライ・サンクチュアリ"を訪れる。広い温室内に1500匹以上の地元に棲息する蝶が飛び交う。鮮やかな青い翅のユリシス(オオルリアゲハ)や豪州最大のケアンズ・バードウィングには眼を見張る。
まるで熱帯雨林の中にいるような雰囲気のレストランで、コアラと大トカゲをみながら、ランチをゆっくり戴く。地元工芸品やアボリジニアートでショッピングにいくら時間があっても足りない。アート村やアボリジニダンスショー・バードワールドなどまだまだ楽しめるが、下山時間がせまって至極残念。
帰りは6人乗りのゴンドラのスカイレールで全長7.5キロを約50分かけて下山する。眼下に広がる熱帯雨林は地球最古で、1億2千年前にはオーストラリア全体を覆っていた巨大な森林の一部だ。この真下の森や川に先ほど見た美しい蝶や鳥や怖ろしいクロコダイルや蛇などがいるのだろうかと思うと、途中の乗り換え駅で下車して散策したかったが、添乗員から時間がないので絶対降りないようにとかたく注意を受けていたので諦めた。スカイレールの鉄塔の建設にはなるべく木を切らないよう、自然を壊さないよう、大型ヘリコプターが使われた。その際ロシア空軍に請け負ってもらったというから、国際交流と政治対立は別のようだ。
1日ツアー約2万円と安くはないが貴重な経験をした。
2014年9月1日
上村 サト子
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