高槻の鵜殿のヨシ原は、古くは大宝(702年)時代から歴史に出てくるヨシの産地です。
ヨシは「紙」を作ったり、雅楽の篳篥(ひちりき)の蘆舌(ろぜつなど)に使われ、鵜殿のヨシが最適といわれており昔から珍重されていたのだそうです。
鵜殿は面積75ha(甲子園球場の18倍)という広さがあり、ヨシのほか多数の貴重な植物や、鳥類、小獣も生息しています。
昨年2月、「VG槻輪の会」からもヨシ原焼きの見学をしましたが、今回、淀川管内河川レンジャーと五領公民館の共催で鵜殿ウオーキングの催しがあり参加しました。
総勢30名あまり、鵜殿ヨシ原研究所所長の小山弘道さん、淀川管内河川レンジャーの谷岡寿和子さんの案内で天王山がなだらかな稜線を見せる土手道からヨシ原に降り、たくさんの植物が茂っている中を歩きます。 最初は広い道もなかに入って行くにつれ、道はなくなり人が通って草が踏み締められ、なぎ倒されたあとが道になっているところを歩きます。
倒れた草に足をとられそうになりました。
鳥が鳴いています。
「オオヨシキリ」だと教えて貰いました。
水の流れているところにコンクリートの飛び石が作ってあり、それを伝って向こう側へ渡ります。
いろいろの植物の名前を教えて貰いましたが、なかなか覚えられません。
「花独活」と言う独活の一種や、蓼の一種だそうですが酸っぱい草の実も食べさせてもらいました。
道端で参加者の一人の方が、「亀」を見つけて持ち上げられました。
他の方が草を近づけると亀は首をすっと引っ込めました。
突然大勢の人が現れて、亀さんもさぞ迷惑だったでしょう。
水辺にカルガモがいたり、大きなとんびが空を舞っていたり、豊かな自然に浸ることが出来ました。
ヨシのはっぱは粽の材料として150万枚も使われているそうです。
またヨシのはっぱに切れ目を入れて、「竹とんぼ」ならぬ「ヨシとんぼ」の作り方も教えてもらいましたが、なかなか上手く飛びません。 所長さんは高く飛ばして見せてくださいました。
このヨシ原は、一時乾燥化やカナムグラの大発生のため大変衰退し、ヨシの群落が5パーセントになってしまったのを、市や、市民団体、ボランテイアの方々のご努力で、現在20パーセント以上にまで回復しているそうです。
大事な自然をこれからも大切に守っていきたいと思います。
2012年5月26日
記 牧戸富美子
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