桜井の里を訪ねて!! 西国街道沿いの島本町にある、桜井の里へ行って来ました。 小学唱歌にある歌 青葉しげれる桜井の里の わたりの夕まぐれ 木の下かげに駒とめて 世の行く末をつくづくと しのぶ鎧の袖の上に 散るは涙かはた露か 私が子供のころには誰もが口ずさんでいた歌でした。 JR島本駅のすぐ近くに、国指定史跡、桜井駅跡として残されています。 明治天皇の御製 子わかれの松のしづくに 袖ぬれて 昔をしのぶ さくらいのさと の碑や、乃木大将の碑文そのほかたくさんの楠公さんを讃えることばの碑が広場の周囲に並んでいました。 駅前の信号標識に「青葉」とあったのも何故か懐かしい気がしました。 今の若い人たちには考えられないことでしょうけれど、父、楠木正成(まさしげ)は「自分は勝ち目のない戦と知りながら出陣する。 そしてわが子にここから故郷へ帰り、早く生い立ち国のために尽くせと諭す」どんな気持ちだったのでしょう。 また一緒に死出の旅にお供すると言った子供,正行(まさつら)は父の言葉に従い、ここで父と別れて故郷に帰り 11年後、兵を挙げ、これも勝ち目のない戦で四条畷で討ち死にするのです。 子わかれの像を眺めながら父子の気持ちを思いやると感無量でした。 でも現在は、すがすがしい広場のあちこちに子守をするお年寄りの姿も見えて、平和なたたずまいでした。 共に見送り見かえりて 別れを惜しむ折からに またも降り来る五月雨の 空にきこゆるほととぎす 誰か哀れと聞かざらん あわれ血に泣くその声を
文責 牧戸富美子 |