VG槻輪会員だより
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初  詣

 今年のお正月、住吉大社へ初詣に行きました。
 私は子供の頃、住吉大社の近くに住んでいて大社や住吉公園は庭のようなものでした。
お正月といえば朝から晴れ着を着せて貰い、近所の子と一緒にまず「すみよっさん」へお参りしお賽銭を上げて、すぐ家に帰って早くも着崩れた着物を脱ぎ捨てて、お年玉を握り締め、再び「すみよっさん」の人ごみの中へ飛んで行き、出店を見て回ったり太鼓橋を渡ったりして遊んだものでした。
 あれから何十年、一番最近でも、お参りしたのは20年前にもなるかもしれません。
子供の頃と一番変わったなと思うのは神社の木々が大きくなり、生い茂って鬱蒼としていることでした。歳月の経過をつくづくと感じました。帰りには近く廃止になるかも知れないといわれるチンチン電車に乗って恵美須町まで行き、地下鉄で高槻まで帰りました。
これまた懐かしい電車です。
 昔は電車の中で車掌さんから切符を買いましたが、今はバスなどと同じように降りるとき払います。私が始めて就職したときもこの電車で大阪へ通いました。
 住吉大社は古くは神功皇后の伝説があり、源氏物語にも登場します。海の神様で祭神は底筒男命(そこづつおのみこと)、中筒男命(なかづつおのみこと)、表筒男命(うわづつおのみこと),と息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)で、第一本宮から第四本宮まで四つのお社に祭られています。
 今年の秋、大阪の市立博物館で展覧会があり私も見に行きましたが、大社の神宝や、関連の絵巻物、各種資料がたくさん展示されていました。
 「すみよっさん」という言葉がたまらなく懐かしい響きです。

太鼓橋

文責 牧戸 富美子   


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