会員便り
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”「鵜殿のヨシ原焼き」を見学して”
〜ヨシは水質浄化・生き物のために〜

S.O     

平成19年2月25日(日)、ヨシの群生地で知られる本東部淀川河川敷の鵜殿(うどの)のヨシ原焼きが、地元の「鵜殿のヨシ原保存会」・「上牧実行組合」によって実施されていました。
 前日と当日の早朝より、「風向きによっては灰が舞い落ちることが予想されますので、特に洗濯物などにはご注意ください。」と広報車で注意を呼びかけ実施されていました。
 このヨシ原焼きは、淀川の自然、文化、伝統を守り、ヨシ原の保全・害草・害虫駆除、不慮の火災の防止等を目的として行われるものです。
 現場では「鵜殿のヨシ原保存会」の方々に説明を受けることも出来ました。


堤防には多くの見学者
ヨシはその丈夫で長い茎が、いろいろなことに利用されてきました。いちばん有名なのはかやぶき屋根の材料でしょう。
鵜殿に生えるヨシは、高さ3mもある大形のヨシで太く弾力性に富んでおり、雅楽で用いられる楽器・篳篥の吹き口として珍重されていました。
江戸時代には、ヨシで編んだヨシズが盛んに生産され、宇治の茶園や高槻市の原・塚脇地区の寒天製造者に送られていました。
 ヨシはまた水中の汚染物質を吸収する力が強く、水質浄化のために利用されています。秋になって枯れたヨシを刈り取ることで、富栄養化した水中の有機物を取り除くことができるので、ヨシ刈りや野焼きを復元させようという動きもあります。またヨシの茎は、小魚のすみかとなったり、コイやフナ、モツゴの卵の産卵場となったり、野鳥が巣をつくったり、いろいろな生きものに利用されています。

遠方(前島クリーンセンター前)より

鵜殿のヨシ原焼き風景

鵜殿のヨシ焼き位置

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