会員便り
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”吉村作治の早大エジプト発掘40年展の鑑賞”
S.O
日時:平成18年11月9日(木)
場所:美術館「えき」KYOTO
本展では、早稲田隊による発掘品をエジプト政府の特別の協力により借り受け、日本で初めて公開されたものです。
2005年1月5日、エジプト北部ダハシュール北遺跡で、早稲田大学古代エジプト調査隊は約3800年前の古代エジプト中王国第十三王朝期と見られる未盗掘のミイラを発見。埋葬された当時のまま完全な保存状態で発掘されたミイラとしては、有名なツタンカーメン王よりも古く最古級のものと言われ、学術的にも価値が高いものです。
この発見は、1月21日、エジプトをはじめ世界中に発表され、大反響を呼びました。吉村作治先生率いる早稲田の調査隊はこの40年間に多くの調査・発掘をしてきました。1966年から開始された調査は、ルクソール西岸の「マルカタ南・魚の丘遺跡」「クルナ村貴族墓」「王家の谷・西谷遺跡」、カイロ南郊の「アプ・シール南遺跡」「ダハシュール北遺跡」、キザのピラミッド地区において数多くの成果を生み出してきました。
展示品は、エジプトの6つの遺跡で発掘した約250点。青いミイラマスクは昨年1月、カイロの南25キロのダハシュール北遺跡で見つかり、「セヌウ」という名の軍司令官のものとみられる。会場では、ミイラの生前の顔をコンピューターグラフィックスで再現した映像もハイビジョンで上映されていた。
早稲田大学古代エジプト調査隊は、旧来の伝統的方法と決別し、発掘品を国外に持出すことなく、そのままエジプトにとどめ保存・研究を行う方法を確立されたとのこ。
吉村作治先生の説明の中に、「継続は力なり」と「夢は必ずかなう」の力強い説明に非常に打たれました。
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