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新川の姫ほたるを絶滅から守りたい
VG槻輪 Y.J
姫蛍飛び交い、夏の訪れを知る
高槻市庄所の新川堤公園で姫蛍の数を観察記録するようになってから、今年で
3年目になる。
5月4日の2匹の初見日よりピークの16日の90匹を目撃して27日には6匹を確認し調査を続けています。姫蛍との出会いは又来年が楽しみです。
今年はなぜか1週間ほど早く蛍の光が消えてしまった。姫蛍の光は求愛の信号。
雄がカメラのフラツシュのようにパアーと発光して飛びますが雌はピカピカと輝く
ように発光して雄を誘います。姫蛍のメスは下羽が完全に無くなっていて飛べませ
ん。
草の下の方ではい回りながら、光や臭いのシグナルを放って、オスを引き寄せると
いう待ち受け型です。オスはメスのピカピカ光を見つけると近づいてパアーと発光
し、メスがそれに答えるようにタイミングよく又ピカピカと発光することによって、
お互いに見分けています。良く観察すると1匹のメスのまわりに5匹ぐらいのオス
が近づいて来ています。
姫蛍の餌は植木鉢の底などに付いていたりする「オカチョウジ貝」です。この貝は米
粒より少々大きい軟体動物で殻高が約8ミリ、庭や畑の落ち葉や枯れ草を食べる陸
生の巻き貝。小型のナメクジが細長い貝のなかに入っていると想像してください。
この貝と蛍の幼虫が生育するためには、芥川堤防の草地の一部が一年中湿った状態
で維持されることが必要です。
大阪府が準絶滅危惧種に指定している姫蛍の生息地が守られるように、2年前より
草刈りの時期を7月まで延期してもらっている。以前は蛍が飛び交う時期に草刈り
をしていたので気が付けば、防災倉庫があり、日陰が出来る唯一の所で僅か100メーターの区間の堤防部分にしか姫蛍が生
息していない状態になってしまった。
30年前にはこの堤防の1キロ四方にヒメホタルが飛び交い、新興住宅地の家の庭
にまで飛んできたのです。会社を定年退職して時間に余裕ができたのに、蛍火や吹
き飛ばされて消えてゆく、のは実にさびしいものです。
花粉症の人が堤防を散歩出来ないので、また堤防に亀裂が出来ていないかを確認
調査のため、僅か100メーター程度の蛍の生息地の草も大型除草機トラクターに
よって根本から、刈り取られてしまうのです。この状況が続けば新川の姫蛍の幼虫
もオカチョウジ貝も増えることはないと予想されます。
国土交通省と環境省の各大臣様そして高槻市在住の花粉症の方々に御願いです。
姫蛍のメスは羽がないので飛べません。生息地を自然のままにできるだけ維持保存
して下さい。草は花や種の部分の上部のみ刈り込んで下さい。
花粉症特に豚草の花粉に弱い方には申しわけ有りませんが夏場のみ蛍保護のため
散歩コースを変更していただけないでしょうか。
2008年5月27日 姫蛍代理人一同
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