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第17回 交流サロン 学校教育の現状と問題・課題について
第17回 交流サロン報告
1. テーマ : "学校教育の現状と問題・課題について”
2. 講 師 ; 高槻市教育委員会指導課 樽井 弘三氏
3. 日 時 ; 平成17年7月16日(土曜日)PM1:30〜3:30
4. 場 所 ; 高槻市市民公益活動サポートセンター会議室
5. 目 的 ;
教育内容についての最近のマスメディア報道より考えると、変化の曲がり角に
近付いて、対策に苦悩されている感じを受けます。また、少子化との関係、犯罪
との関係、世界の中の位置付け、等により課題・問題は何か?理解して認識を深
め、市民として対応・解決法を共に考えることが必要と思います。
レジメ内容
1.学校教育を取り巻く状況 ー 何が課題なのか ー
(1)子どもたちの現実
@大人から見て理由の希薄な問題が増加している。
A「一人でやること」も「みんなでやること」も「やり続けること」も苦手である。
B時間軸が「将来」よりも「今」になっている
C学習意欲も二極化してきているらしい
(2)大人たちの現実 ー便利さと快適さは実現したがー
コンビニと携帯電話が象徴している
@大衆消費社会と高度情報社会は実現した(富欲化、個別化、世代境界の曖昧さ・・・)
A大人同士のつながりの希薄化(地縁、血縁、企業・・・)
B自明性の喪失(あたりまえがなくなった)
2.この現実にどう向き合うのか ー 子どもを社会へつなぐしかけが必要 ー
(1)子どもはよりよく生きたいと願っている。
(2)大人のネットワークづくり ー 大人の実力を見せるとき ー
・子どもが大人に求めているのは大人としての実力である
・公立には地域がある
・セーフティボランティア・・・
(3)「総合的な学習時間」の可能性 ー 「学力の保障」と「市民性の形成」 ー
・「学び」の意味
・人との関係
・「勉強は好きだ」「勉強は大切だ」という子どもの割合は新学習指導要領後、実は増えている
3.高槻市における学校教育に係る施策
(1)「確かな学力」を育む教育活動の推進
@「朝の読書タイム」の実施
確かな学力と豊な心の基盤は読書から
A「総合的な学習の時間」の一層の充実
「学び」の意味
B適切かつ的確な評価の実施
目標に準拠した評価
Cスムーズな小学校生活のスタートに向けた取り組みの充実
小学校1.2年生で35人を越える学級に少人数指導員を派遣(高槻市の施策)
D学力実態調査の実施
小学校5年生、中学校2年生の2割に実施(学力・生活実態の調査)
E英語教育の推進
すべての小学校(6年生)に16日間英語指導員を派遣
すべての中学校に年間を通じて英語指導員を派遣
(2)人権を尊重し、豊かな心を育む教育の推進
@道徳教育の推進
児童生徒の心に響く道徳教育推進事業(文部科学省指定)
A不登校支援体制推進モデル事業
Bスクールカアウンセラー、心の教室相談員、不登校支援協力員の派遣
(3)開かれた学校園づくり
@学校教育自己診断の実施
平成14年度から全校実施
A地域教育協議会
B学校評議員
C学校支援人材バンク(2,800人登録)
(4)教育環境の改善
@学校安全
・昼間警備員の配置
・セーフティボランティアの実施(2,050人)
・学校安全推進拠点校の指定
A全普通教室と特別教室の冷房化
4.学校園2学期制に期待すること ー 一人一人子どもに確かな学力をー
@学校、保護者、地域社会が学校教育のあり方について考える契機とする
A3DKから2LDKへ
・授業時数の確保、学習指導の充実
・評価活動の充実、指導と評価の一体化
・学校行事の見なおし、長期休業の有効活用
・教職員・保護者・地域社会の意識改革、特色ある教育活動
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