わがまち紹介
目次へ|戻る(その1/3)次へ(その3/3)

平成21年3月 わがまち紹介
" 寛永時代の文化サロン松花堂庭園を散策:八幡市 八幡女郎花 "
【 その2/3: 松花堂庭園 】

洛南の名勝「松花堂庭園」は、江戸時代初期に「寛永の三筆」と称した 松花堂昭乗ゆかりの地です。
松花堂昭乗は近衛応山公・本阿弥光悦と共に、寛永の三筆と評された書の名人、書画・茶道・作庭などに通じた文人で、石清水八幡宮の学僧でありました。
庭園はおよそ22,000uで、内園と外園とに分かれ、内園には松花堂庭園のシンボルでもある草庵茶室「松花堂」や「旧泉坊書院」等があり、苔庭や枯山水の築山で囲まれた露地庭園は、国の史跡にも指定され、京都府の文化財指定にもなっています。
外園は、小堀遠州が建てた茶室を再現した「閑雲軒」や千宗旦好みの茶室などを持つ茶の庭園としても有名で、大学の茶道部の茶会を催すそうです。
茶室に椿とよく言われますが、多くの種類の椿が咲いています。
この計画に当たっては、八幡市立松花堂庭園・松花堂美術館の副館長さんやスタッフの方々の貴重なアドバイスを頂きました。

歌人で劇作家の吉井勇は、松花堂で谷崎潤一郎や志賀直哉、梅原龍三郎などと親交を深めたとのことから、庭園の入り口に歌碑が有ります。
松花堂庭園には、多くの種類の竹が植えられています。
日本中の竹や笹が植えてあるのではないでしょうか。
庭園には昭乗ゆかりの3つの茶室(松隠・竹隠・梅隠)があります。
茶室の雨樋は竹で作ってあり風情があります。

竹林と池の優雅な散策道

水琴窟/庭園

松花堂昭乗の草庵・松花堂を中心に、石清水の泉殿客殿・庭園を併せ、明治24年現在の地に移築、現在京都府八幡市の管理下にある洛南の名庭園です。
松花堂庭園には、日本庭園で見ることのできる代表的な竹垣が全て見ることが出来るとのことです。各竹垣には目板が有りました。
竹枝穂垣(梅隠をかこむ)、建仁寺垣(梅隠)、御簾垣(美術館別館前)、昭乗垣(内苑・女郎花塚をつなぐ道)等々。

松花堂庭園の『水琴窟』
水琴窟は最初から音を楽しむための装置として、江戸から造られた庭師の技術のすいを集めた物です。
中の音がよく聞こえるように竹が刺してあります。
松花堂庭園で本物の音を楽しむことが出来ました。

昭乗ゆかりの3つの茶室

松花堂庭園の西隅にある小さな五輪石塔の女郎花塚があります。
長年の風雨にさらされ、丸味をおびた石塔から、叶わぬ恋の悲しみが伝わってきます。
塚の前には、小さな女郎花の花畑があり、秋に、黄色い清楚な花 が咲きます。
松花堂庭園がある場所は、八幡女郎花43で地名としても残っています。

昭乗垣/建仁寺垣

女郎花塚/女郎花の花畑


このページの先頭へ戻る