わがまち紹介
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9月 わがまち紹介
""高槻の治水を考える:番田大樋と番田井路(その4/9)
芥川下流は天井川
芥川の下流も顕著な天井川を形成している。
図6は、芥川下流の横断面図で、芥川扇状地の扇中央部に相当する西国街道芥川橋付近では、河床からの比高5m以上に達する堤防によって河道が固定されているものの、現在の河床は左右両岸の宅地より1m前後低くなっていて、扇状地を流れる河川一般と共通な特色を示している。
しかし、淀川への流出口に近い大樋付近では、両岸にひろがる水田の標高5.2mに対して、芥川の河床は標高6.6mを測り、河床の方が1.4m以上高い天井川となっている。
図6 芥川下流の横断面
A:西国街道沿いの横断面
B:番田井路大樋沿いの横断面
この部分では、芥川左岸の排水を集めた番田井路が大樋によって芥川の川底をくぐっており、しかもこの大樋が作られたのは永井日守直清が高槻藩主となった17世紀中葉のことである。
すなわち、この頃にはすでに芥川は大樋の堀削を可能にするほどの天井川になっていたのであり、だからこそ高槻城下およびその南方に広がる水田地帯の排水を円滑にするために大樋が必要とされたものと考えられる。
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