インドでは、ビワの木を「薬用植物の王」と呼びお釈迦さまも病気で苦しむ人々の救済に、この植物を活用したと伝えられています。 中国では、ビワの葉を乾燥させた「枇杷葉」という生薬をいろいろな漢方薬に配合しています。 江戸中期から明治末頃まで、ビワの葉を煎じ漢方香料とブレンドした「枇杷葉湯」(びわようとう)と言われる飲み物が良く知られていました。 単に渇きを癒すだけでなく、夏まけや暑気あたり、さらには食中毒や大腸カタルの予防にも役立つとされていました。 「ビワ」は実の部分にも葉の部分にも、そして、種にもとても体に良い成分が含まれています。 「ビワの実」には、カロチンが豊富に含まれています。 ビワのカロチンは体内でビタミンAに変わります。角膜乾燥、夜盲症、発育不全、皮膚トラブルなどの予防に働きます。 「ビワの葉」には、サポニン、タンニン、ビタミンB1が含まれていますので 整腸作用や去痰作用があります。 「ビワの種」には、アミグダリンというビタミンB17が含まれています。 アミグダリンは、鎮咳や抗がん作用があります。 「ビワで作ったびわ酒」は、強壮、強精に効果があります。 |
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6月に入りますと、ビワの実を摘む時期になります。 実は、美味しくいただきますが、一度に沢山は食べられませんから、ビワ酒作りや、ビワのジャム作りをします。 ビワの実の収穫時期が終わりますと、梅雨も明けますので、ビワの葉の「ビワの葉茶」作りの時期です。 先ず、葉っぱをよく水洗いをして、天日で約1週間程度干しますと手で小さくきざみます。 出来上がりが、「ビワの葉茶」です。番茶を作る要領で「ビワ茶」を楽しんで下さい。 実を食べた後の種は、天日で約10日程度乾燥させ、煎って、ミキサーで粉にしますと「ビワの種の粉」が出来ます。 これも番茶を入れる時に適量いれて楽しんで下さい。 記 T.O
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獲りたてのビワ |
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ビワの葉、種、実 |
ビワの葉と「ビワの葉茶」 |
ビワの種と「ビワの種の粉」 |