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“ 擬音(言葉の表現力) ”
夕方道を歩いていますと、どこからともなく聞こえる虫の声。
夜更けに窓を開けると虫の声。
「私はここに居ますよ。」と言っている様に一生懸命です。
真夏の蝉の声は、照りつける日光の如く、とてもあつく、にぎやか。
秋の虫の声は、心の奥深くしみこむ様に静かで優しい。
人々は、動物の声をさまざまな言葉で表現しています。
蝉は、「ミンミンミ〜ン」ジージージ〜」。
夏の終わりのひぐらし蝉は、「ツクツクボーシ。」とか徳川家康にあやかって「トコトコイエャ〜ス」。
秋の虫は、「リ〜ン リ〜ン リーン」、「スイスイスイチョン」、「キリキリキリキリ」「ガチャガチャガチャガチャ」等々。
人間って何とみやびやかで心豊かなのでしょうか。
動物の鳴き声だけでなく、自然界の音も言葉に表現します。
雨は、「ザーザー」。「シトシト」。
風は、「ビューン」「ザワザワ」。
波は、「ピチャピチャ」「ザブーン ザブーン」。
人々の会話の中にも沢山の擬音が出て来てとてもユニークで面白い。
たとえば、訪ねる場所が解らず道を歩いている人に聞く事があります。
「すみません。○○の場所はどこでしょうか?。」とっても親切な関西の人は、「ああそこな〜。
そこやったら この道をドーンと真っ直ぐに行って 二つ目の信号をヒョッと曲がって、スーッと行ったらシーンとした静かな道があってその三軒目のお宅ですわ。
ほんな気をつけてな」。それこそ大きな身振り手振りでとっても「しーんせつに」教えて下さいます。
虫の声にしても関西のユーモア溢れる話し方にも心が癒されます。
秋の夜長をシーンと過ごしませんか。
文責 山本 矩子
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