那珂湊反射炉跡を見学
6期 谷口 啓治
あけましておめでとう御座います。 昨年は、みなさまの格別のご尽力により、初めての関東地区での「総会」が成功裡に終わりましたことご同慶の至りです。 みなさまには、お揃いで希望に満ち溢れた新年をお迎えの事とお喜び申し上げま す。昨年にも増してよろしくお願いいたします。 さて、新年早々、一族郎党引き連れての海遊びの余禄に 茨城・那珂湊の「那珂湊 反射炉跡」を見学いたしました。 ご存知の方が多いかと思いますが、幕末の頃第九代水戸藩主・徳川斎昭が設けた「大砲鋳造施設」の一部です。 写真の後方・背の低い燃焼室で石炭?を燃やし、その火炎が天井に反射しつつ前方の高い煙突に抜ける。鉄鋼石か何か、材料は前方の投入口から入れられており、反射した火炎の熱で溶かされる仕組みです。投入口の下方に出銑口が設けられていて、大砲の砲身を垂直に立てた「鋳型」(土中に埋まっている感じ)にトラフ状のもので、二式の反射炉から 溶湯を導くようになっておりました。 炉の材料・耐熱レンガは、登り窯で自製していたらしく この近くに復元模型があ りました。 写真では分かり難いかも分かりませんが、大砲の実物が砲身のみ炉の前に陳列して あります。 軽金属の鋳物製造業に従事していた者として、若干合点の行かぬところも感じました が、異国船から国を守るために多くの大砲を鋳造したと言う先人の細工を興味深く拝 見すると共に、我が恩師・武智馨先生もご覧になったのではないか、との感慨に耽っ た年頭の一日でした。 平成20年正月
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