かおる会 会員便り
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”父の「 宝 」”が呉市海事博物館に展示

2005年2月4日   

  かおる会事務局
   荻野行雄様

 名誉会員   武智 弘       

H17賀状  今年の冬は殊の外寒気が厳しく、先月のある日東京は快晴でそんなに寒くなかったのに関越トンネルを出た途端、あたり一面深さ2メートルに達する銀世界で、音も無く白雪がしんしんと降る世界に思わず見とれてしまいました。
 かおる会の皆様にはこの寒さにも負けず、お元気にご活躍の事とお喜び申し上げます。

 さて本日は、「かおる会報」第63号をご恵送賜り心より厚くお礼を申し上げます。
早速父の御霊屋と写真の前にお供えし、読んで貰いました。「かおる会報」をお供えするると時は「おう、来たか来たか」と写真の口元が嬉しそうにほころぶように見えます。余程嬉しいのではないでしょうか。
 古川様の奥様がご逝去との事、心より深くお悔やみを申し上げます。

 今年の年賀状にも書かせて頂きましたが、戦後直前父が呉の第11海軍航空廠で鋳造工場の指揮をとっていた時心血を注いで作ったロケット戦闘機「秋水」の燃焼筒をこの4月23日にオープンする呉市海事博物館に寄贈いたしました。父が「これだけは死んでも進駐軍に渡さん。俺の宝だ。」と言って吹田の家の玄関の土間にずっと置いて居りましたので、かおる会の方でも覚えて居られる方がいらっしゃるかもしれないと思います。私も当時中学生の学徒動員で父の鋳物工場で「秋水」の部品を作っておりましたので、感無量なものがあります。昨年建設中の海事博物館に伺った時係りの方が、「秋水のエンジンの青図が出てきたので合わせてみたところ、寄贈預いた燃焼筒がぴったり合うので間違いありません」とおっしゃり、表面が鋳ばなしのままで汚れていたものを綺麗に削ってラッカー仕上げをして下さったので見違えるように綺麗になっていました。
 かおる会の皆様にも機会がありましたら一度見てやって頂ければ、父もどんなにか喜ぶと思います。よろしくお願い申し上げます。

 まだまだ寒い日が続くようですが何卒かおる会の皆様がいつものようにお元気で仲良く楽しく過ごされます事を心より祈念申し上げております。

早々   

○上記お手紙は、平成18年1月11日事務局よりFAXで頂いたものです。
○緒方正文氏の連絡(H18.01.18.)では、呉の(戦艦)大和ミュージアムに先生のお写真が飾ってあるとのことです。
○ロケット戦闘機「秋水」の燃焼筒の写真
○海事博物館 :http://yamato.kure-city.jp/index.html

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